スマホでのPubMedの使い方

スマホでのPubMedの使い方

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PubMed が複雑すぎて使い方が分かりません…

本記事は,このような悩みを解決します.

本記事の内容・スマホで PubMed を使う方法を解説

・PubMed の便利な機能を解説

・My NCBI を使ったカスタマイズを解説

フールは元研究者の獣医師で,夢追い人である.

フールの登場

こんにちは.

元研究者のフールです.

PubMed とは,National center for biotechnology information(国立生物科学情報センター [NCBI])が作成しているデータベースです.

主な構成要素は,MEDLINE と呼ばれる医学文献のデータベースです.

皆さんは,PubMed を使っていますか?

指導教官や上司・先輩に,文献を探すように言われたけど使い方が分からないって人も多いのではないでしょうか.

この記事では,スマホでのPubMedの使い方を簡単にまとめました.

本記事を読み終えると,海外文献の検索もスイスイとこなせるようになりますよ!

サマリー・PubMed をホーム画面に配置する

・MeSHやSingle Citation Matcherなど各種機能を使う

・よく使う検索式やフィルターを My NCBI で管理する

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PubMed の使い方【基本編】

先ずはPubMedにアクセスしてみましょう!

PubMed
PubMed® comprises more than 35 million citations for biomedical literature from MEDLINE, life science journals, and online books. Citations may include links to...

スマホでPubMedにアクセスする.

毎回検索するのも面倒なので,ホーム画面に追加しておくと便利ですよ!

スマホのホーム画面にPubMedを配置する

大学や研究所など各施設専用のURLがある場合もありますので,その場合はそちらを登録しておきましょう!

基本は,検索ボックスにキーワードを入力して「虫眼鏡のマーク」をタップします.

スマホでPubMedにアクセスし文献検索する

Automatic term mapping(自動マッピング機能)があるので,キーワードがMeSH用語や雑誌名などに自動的に変換される場合もあります.

PubMedの自動マッピング機能

MeSH用語については,後ほど説明しますね!

テーマの検索

検索ボックスに医学用語・疾患名・薬品名など入力する検索方法です.

AND,NOT,OR を用いた検索も可能です.

論理演算子の概念と活用

また,複数のキーワードをスペースで区切って入力すると自動的に「AND 検索」になります.

フレーズ検索

キーワードをダブルクォーテーション(“ ”)で囲むと,フレーズ検索になります.

以下の画像では “ifn signaling pathway” と入力しました.

PubMedでフレーズ検索を行う

ifn signaling pathway で検索する場合“ifn signaling pathway” で検索する場合では結果が変わります

論理演算子と括弧( )の活用

AND,NOT,OR のことを論理演算子と呼びます.

論理演算子と括弧( )を用いることで,より複雑な検索を実行できます.

数式と同じで書いてある順番に左から処理されますが,( )を用いると優先順位が変更されます

以下の画像では echinococcus AND (japan OR america) と入力しました.

PubMedでカッコを使って優先順位をつける

著者名の検索

姓(ラストネーム)・名(ファーストネーム)・ミドルネームで検索します.

姓はフルで,名やミドルネームはイニシャルで入力することが多いです.

でも,イニシャルが同じ人は少なからずいるので,名をフルで入力することもあります.

また,姓と名の間にはスペース,名とミドルネームは続けて入力します.

著者名入力内容例
西浦博nishiura h または nishiura hiroshi
松本哲哉matsumoto t または matumoto tetsuya
Alison Bakerbaker a または baker alison
Andrew J. Bakerbaker aj または baker andrew j

@は使えない?

ミドルネームがある著者を除きたい場合には,”@” を使うと聞いたことがあります.

著者名入力内容例
Smith Angelasmith A@
Amanda BakerBaker A@

ただ,この方法で入力してもミドルネームがある著者がヒットしてくるので,私は利用していません.

2000年以前の文献では注意

2000年以前は登録著者数に制限がありました.

よって,著者名検索ではヒットしない文献もあると思います.

刊行年によっては,検索方法を変える必要がありますね!

雑誌名の検索

正式誌名・省略誌名・ISSNで検索することができます.

例えば,”Journal of the American Veterinary Medical Association” を検索する場合は次のようになります.

  • 正式誌名:Journal of the American Veterinary Medical Association
  • 省略誌名:J Am Vet Med Assoc
  • ISSN:0003-1488

Journals(NLM Catalog)

雑誌名があやふやな場合は NLM Catalog で確認することができますよ!

PubMedのNLMデータベースを利用する

検索項目を絞った検索

著者・主要テーマ・文献番号など,特定の項目を対象に検索したいときは検索項目を指定するタグをつけましょう

目的タグ検索例
著者名を検索したい[au]eagle[au]
第一著者を検索したい[1au]eagle[1au]
主要なテーマに限定したい[majr]zoonosis[majr]
PubMed 文献番号で検索したい[uid]36351262[uid]

PubMed の使い方【応用編】

各種機能を駆使すると文献検索がラクになりますよ.

これから以下の機能を簡単に説明します.

  • Filter
  • Search Builder
  • History and Search Details
  • MeSH
  • Clinical Queries
  • Single Citation Matcher

Filter 機能で検索

Filter 機能を使うと絞り込み検索ができます.

検索結果画面の検索ボックスの下側にある “Filters” をタップしてください.

PubMedでFiltersを活用する

デフォルト以外の項目は “Additional filters” で表示させることができます.

また “Clear all” をタップするすると全てのチェックを外すことも可能です.

表示形式・件数・並び順の変更

検索結果画面の右側にある歯車マーク⚙をタップすると以下の項目を変更することができます.

  • Format:表示内容
  • Sort by:並び順
  • Per page:表示件数

対象となる文献は,番号脇の□にチェックを入れたレコードのみです.

何もチェックを入れていない場合は,全部が対象となります.

Format の詳細

表示内容の詳細は以下の通りです.

  • Summary:テキスト形式の表示→印刷で利用
  • Abstract:詳細表示(抄録やMeSH など)
  • PubMed:全項目のタグ付き表示→文献管理ソフトへの取り込みで利用
  • PMID:PubMed ID のみを表示

Search Builder で検索

検索ボックスの下にある “Advanced” をタップします.

検索項目を選んで,検索語の一部を入力してから “Show index” をタップすると候補語が表示されます.

PubMedでshow indexを活用する

検索用語があいまいなとき語尾の変化(例えば,nurse/nurses/nursing など)を確認したいときに有用です.

History and Search Details 機能で検索

“Advanced” 画面で下へスクロールすると,今日検索した履歴(検索語と検索結果数)を確認することができます.

この履歴では,論理演算子(AND, OR, NOT)を用いた検索集合の組み合わせも検討することが可能です.

検索式作成後に “Search” の右側にある矢頭をタップして表示される “Add to history” をタップすると,履歴欄に検索式とヒットした Results (文献数)が表示されます.

文献数をタップすると検索結果が表示されるので,ヒットした件数を確認しながら検索式を作成すると効率が良いですよ!

PubMedのAdd to history機能を使いこなす

MeSH 用語の活用

MeSH は “Medical subject headings” の略称です.

日本語にすると「医学主題の見出し」となるでしょうか.

これはシソーラスとなっているため,様々な医学用語を統一されて上位語・下位語に整理されています.

PubMed トップページの “MeSH Database” をタップし,検索ボックスにキーワードを入力して “Search” をタップしてみましょう.

キーワードから MeSH 候補語が導き出されます.

用語をタップすると詳細画面が開き,下方には階層構造が確認できます.

下位に行くほど用語がより詳細になります.

PubMedでMeSH用語を検索する

右側にある “PubMed – Major Topic” をタップすると,そのMeSH用語が論文のテーマとなっている文献を検索してくれます.

Clinical Queriesの利用

臨床医学の文献を検索する機能です.

検索キーワードを入力して,研究カテゴリーと検索範囲を指定しすることで検索します.

研究カテゴリーは以下の5つです.

  1. Therapy:疾患の治療
  2. Clinical Prediction Guides:臨床予測ガイド
  3. Diagnosis:診断
  4. Etiology:病因(学)
  5. Prognosis:予後

検索範囲は以下の2種類です.

  1. Broad:広く(高感度な)
  2. Narrow:狭く(限定的な)

ただし,この機能を使った検索結果は,臨床研究の中でも一部に限定されています.

通常の検索でヒットする文献も,この機能ではヒットしないことがあるので注意してください

PubMedでClinical queriesを利用する

Single Citation Matcherの利用

断片的な情報から文献検索を行うことができる機能です.

引用文献の情報が不十分なことがありませんか?

例えば,”著者名et al., 2017” とか “著者名et al., 雑誌名,2017” みたいな書き方です.

このように検索したい文献の情報が断片的であっても,該当する文献を類推して列挙してくれます.

PubMedでSingle citation matcherを利用する

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PubMed を自分流にカスタマイズ

PubMed をあなたの使用方法に合わせて自分流にアレンジできるツールがあります.

それが “My NCBI” です.

主な機能は以下の4つです.

  1. 検索式の保存と検索結果の定期的な受信
  2. 検索結果の保存
  3. PubMed の Filter・検索結果画面の変更
  4. 検索結果の保存・公開

My NCBI の初期登録

トップ画面の右上にある “Log in” をタップすると,次の画面になります.

PubMedでMy NCBI機能を使う

任意のアカウントを選択して,画面に従って登録を進めてください.

大学や研究所など所属機関のアカウントがある場合は,それを利用すると便利ですよ!

ログイン

正常にログインできると,トップ画面の右上にあった “Log in” がアカウントアイコンに変わっています.

それをタップすると次のような表示になります.

検索式の保存

検索結果画面の “Create alert” から検索式の保存ができ,希望する場合はメール送信の設定もできます.

PubMedでCreate alert機能を活用する

  1. 検索式の名称を決める
  2. 検索結果を定期的にメールで受信する場合は,その頻度やタイミングを決める
  3. “Save” をタップして完了

検索結果の保存

よく閲覧する文献を保存しておくこともできます.

保存したい文献にチェックをつけて,上部右側の “…” から “Collections” を選択しましょう.

PubMedでCollections機能を利用する

確認・各種変更

各種設定の確認・変更保存した文献の確認は,My NCBI から確認できますよ!

My NCBI には,アカウント画面の “Dashboard” からアクセスできます.

My NCBIへのアクセス方法

ログアウト

大学や図書館など共有の端末で利用する場合は,検索が終わったらログアウトすることも忘れずに!

画面右上に表示されている アカウントアイコンをタップすると “Log Out” が出てきますよ.

My NCBIからLog outする

スマホでのPubMedの使い方【まとめ】

スマホでのPubMedの使い方を簡単にまとめました.

パソコンと違って画面が小さいので,最初は使いにくいかもしれません.

ただ,スマホでも十分に文献検索ができるので,家にいても文献調査ができますよ

DeepL と合わせて使えば,もう敵なしですね!

日ごろ,パソコンで利用している方も自分のスマホで検索してみてはどうでしょうか.

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最後までお付き合いいただきありがとうございました.

次回もよろしくお願いいたします.

2022年12月8日 フール