ユーグレナの遺伝子検査キットを購入してみた話

ユーグレナの遺伝子検査キットを購入してみた

遺伝子検査を体験してみた
この記事は約20分で読めます。

本記事の内容・遺伝子検査キットの選び方

・遺伝子検査サービスの利用方法

・元研究者の目線でみた遺伝子検査の結果(一部)

フールは元研究者であり獣医師でもある

遺伝子検査を受けてみようかな~

こんにちは.

博士号を取得後,派遣社員として基礎研究に従事しているフールです.

皆さんは,遺伝子検査を受けたことはありますか?

現在は,ゲノム配列をもとに病気のリスクや身体的な特徴・傾向などを分析してくれる民間企業のサービス(遺伝子検査キット)が提供されてますよね!

分子生物学業務や遺伝子データベース検索を職務としている私は,この遺伝子検査に興味津々です.

そこで,実際に遺伝子検査キットを購入し,私のゲノム配列からどんな情報が分かるのかを試してみました!

サマリー・個人情報やプライバシーの管理を徹底している遺伝子検査キットを選ぶ..

・信頼できる機関で解析がされている遺伝子検査キットを選ぶ.

・専門家へ相談が可能な遺伝子検査キットを選ぶ.

・心配性の人は遺伝子検査を受けない方が良い.

・目的に応じた遺伝子検査もある.

・遺伝子検査は面白い!



遺伝子検査キットの種類

現在提供されている遺伝子検査キットには,どのようなものがあるのか?

ちょっと調べてみました.

特定の遺伝子だけを調べる検査キットは多数見つかりました.

でも,遺伝子全体を解析してくれるサービスは以下の6つだけでした.

そして,私が選んだ遺伝子検査キットサービスは,ユーグレナの遺伝子解析サービスです.

ユーグレナの遺伝子解析サービス

私がユーグレナの遺伝子解析サービスを選んだ理由は以下の通りです.

  • 1度の利用でOK
  • 匿名化の処理を行っている
  • 遺伝子の専門家へ相談が可能
  • 50% OFFキャンペーン中だった
  • 遺伝子解析の認証を取得している拠点で解析を行っている

1度の利用でOK

1度サービスを利用すれば,研究が進んで新たな結果が分かった場合に,無料で新しい結果をマイページで確認できるという点が魅力的でした!

匿名化の処理を行っている

サンプルの保管にあたっては以下の記述がありました.

氏名,生年月日,住所等の情報を取り除き,代わりに新たな符号を付す.

また,データの利用にあたっては以下の記述がありました.

氏名,生年月日,市区町村名以降の住所等の情報を取り除いて利用する.

特定の個人を識別することができないように個人情報を加工していることが分かりました.

一方で,データの提供については以下の記述がありました.

生年月日,在住する市区町村名及び性別並びにアンケート情報と共に,第三者に提供することがある.

ユーグレナさんが私と同じような属性の人のデータをどのくらい保有しているのか分かりません

だから,生年月日・在住する市区町村名・性別だけでも個人が特定されるのかもと考えたりもしました.

でも,プライバシーマークも付与されているので,私は許容範囲だと考えました.

遺伝子の専門家へ相談が可能

サービスの解析結果の解釈については以下の記述がありました.

当社に属する遺伝子の専門家が回答します.

50% OFFキャンペーン中だった

プランや対象項目数にもよりますが,遺伝子解析にかかる費用は3万円くらいです.

でも半額だったので,15,000円くらいで済みました.

ちなみに,現在は 34% OFFで購入できますよ!

詳しくはユーグレナ・マイヘルス公式サイトをご覧ください!

CSPro認証・CAP認定取得拠点で解析

Certified Service Provider(CSPro)認証は,イルミナ株式会社の受託サービス機関認証プログラムです.

CSPro認証を取得した機関では,イルミナシステムを用いた高品質で安定したデータが約束されています.

また,College of American Pathologists(CAP)認定は,米国病理学会が臨床解析ラボの解析,査察を通じて,対象システムの技術水準を認定した証です.

これはアメリカの食品医薬品局(Food and Drug Administration [FDA])にも提出できる技術水準であることを証明しています.

異なる第三者機関による認証を2つも取得しているので,私は「検査の信頼度は高い」と考えました.

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遺伝子解析サービスで分かること

ユーグレナ・マイヘルスの遺伝子解析サービスで分かることは,健康リスク・体質・祖先解析の3つです.

項目は,320項目以上あるのでココには書ききれません.

各々の解析項目については,ユーグレナ・マイヘルス公式サイトをご覧ください.

ちなみに,遺伝子と疾患の関係性が明瞭な単一遺伝子疾患については,サービスの対象外でした.

よくよく考えると,当たり前ですよね!

遺伝子検査キットを用いた遺伝子検査は,医療行為ではありませんから.

単一遺伝子疾患について調べたい時は,専門医に相談するべきですね!

ユーグレナの遺伝子解析サービス見てみる

検査キットの購入から解析結果が届くまで

ココでは遺伝子検査キットの購入から解析結果が届くまでを簡単にまとめました.

遺伝子検査キットの購入

ユーグレナ・マイヘルス公式サイトから遺伝子検査キットを購入しました.

この時にユーグレナ・オンラインの会員登録も済ませておくと便利ですよ!

私は公式サイトで購入しましたが,Amazonなどのネットショッピングでも購入できるようです.

購入してから5日くらいで自宅にキットが届きました.

キットが届くまでの日数は,居住地域や時期によっても変動すると思うので参考程度でお願いします.

ID登録

届いたキットにIDが入っていました.

検査結果を見るためには,このIDが非常に大切です

失くさないようにしてください!

私はすぐにサイトにログインしてマイページよりID登録を行いました.

サンプル採取

届いたキットでサンプル(唾液)を採取しました.

ちなみに,採取前の30分間は飲食や歯磨きなどを控える必要があります.

必要書類への記入

必要書類(遺伝子解析サービス申込同意書)をよく読んで必須事項を記入しました.

字が小さくて読みにくかったです(笑).

でも,ココには個人情報の取り扱い等についても書かれていたので,ちゃんと読みましたよ!

キットを返送

返送用封筒にサンプルと必要書類を入れて,郵便ポストに投函しました.

サンプルが受領されると,登録したメールアドレスへ,受領確認のメールが届きました.

アンケートへの回答

結果が届くまでの間に,居住地・性別・年齢などの属性項目や生活習慣に答えるアンケートにWEB上で回答しました.

解析結果を見るためにはアンケートに答える必要があります

全部で50問くらいで,4~5分くらいかかったと思います.

ちなみに,必須アンケートは最初の4問くらいでした.

それ以降は「アンケートをスキップして解析結果を見る」というボタンがありました.

このアンケートは,ゲノム解析結果と生活習慣の情報を組み合わせて研究を行うことにより,さらに精度の高い予防法・治療法のエビデンス(根拠)を見つけるためにユーグレナさんが実施しているものです.

だから,遺伝子解析結果そのものに影響することはないでしょう.

その意味では,スキップして良いかもしれません.

私は全問回答しましたが,回答したアンケート結果を自分では確認できないことに気付きました.

余裕がある人は,回答する時に自分で記録しておくと良いかもしれません.

結果確認

1ヶ月くらいすると,登録したメールアドレスへ,解析結果の通知メールが届きました.

サイトにログインしてマイページより解析結果を確認しました.

ユーグレナの遺伝子解析キットを【34% OFF】で購入する

遺伝子検査の結果

マイページの解析結果画面は,以下のようになっていました.

ユーグレナの遺伝子検査結果のトップページ

ユーグレナの遺伝子検査の結果を見る

究極の私の個人情報なので,全部を公開することはできません(笑).

でも,何も載せないと本記事を書いた意味が無いので,ちょっとだけお見せしますね.

健康リスク

健康リスクには,各器官ごとの疾患とそのリスクがまとめられていました.

ユーグレナの遺伝子検査結果で健康リスクを見てみる

ユーグレナの遺伝子検査結果の健康リスクトップ

次の写真は循環器・心臓の健康リスクの結果の一部です.

遺伝子検査結果の循環器リスク

今回は「腹部大動脈瘤」の詳細を見ていきます.

遺伝子検査結果で腹部大動脈瘤のリスクを見る

腹部大動脈瘤は,腹部にある最も太い血管の一部が瘤状に膨らむ病気です.

大動脈瘤破裂で命を落とした著名人も多いので,聞いたことある人も多いかもしれません.

私は,その腹部大動脈瘤のリスクが高いことが分かりました.

これは意外とヤバいかも(笑).

データの信頼性を見ると★が4つありますが,これには以下のような説明がありました.

★★★★
当該項目に関して750人以上を対象としており独立した研究を2つ以上含む報告があるもの,または科学研究コミュニティーにおいてデータの信頼性が広く認められているもの.
★★★
当該項目に関して750人以上を対象とした試験による研究報告があるもの.
★★
当該項目に関して750人未満の小規模な試験による研究報告があるもの.

当該項目に関して100人未満の極めて小規模な試験による研究報告があるもの.
マークなし
当該項目に関して信頼できる研究報告が見つからず,さらなる研究・調査が必要であると考えられるもの.

データの信頼性は担保されていると思いました.

また,アジア系集団での研究は「なし」となっています.

これにも以下のような説明がありました.

研究対象が日本人以外である場合,結果が必ずしも日本人に当てはまるとは限りませんが,アジア人の場合は適応できる可能性が高いと考えられます.
日本人以外のアジア人対象の研究(エビデンス)を含むかどうかを項目毎に示しています.

生活習慣が影響している場合もあるので,地域や人種もけっこう大切だと思います

今回はアジア系集団での研究は「なし」なので,この遺伝子型の影響度合いをどう考えるべきか難しいですね…

遺伝子の寄与リスク割合とかを見たい!

って思って読んでたら,遺伝要因の影響度が載ってました.

ユーグレナの遺伝子検査結果で寄与率を見る

これには,次のような説明がありました.

この病気の発症には遺伝要因と環境要因があります.病気の発症に遺伝要因がどの程度関係しているのか,その寄与率を示しています.

おそらく,この「寄与率」とは寄与リスク割合のことだと思います.

この遺伝子型を有している人における腹部大動脈瘤症例の70%は,遺伝子型が関与していると解釈することができます.

おぉ!

生活習慣よりも遺伝子なんですね!

これは本当にヤバいかも.人間ドックが始まったら,毎年注意しなきゃね!

他には,以下のような内容が書かれていました.

  • 腹部大動脈瘤とは?

疾患の説明および疾患が生活に与える影響が書かれていました.

  • 予防のためにあなたができること

予防に関するアドバイスが具体的に記載されていました.

  • 発症頻度情報

60歳以上で腹部大動脈瘤が見つかる人の割合などが書かれていました.

  • あわせて見たい項目

飲酒量が腹部大動脈瘤の予防に関連しているようで,それに関する記事へのリンクが付いていました.

  • マーカー情報

遺伝子型とその情報が記載されている論文へのリンクがありました.

例えば,以下のような感じです.

ユーグレナの遺伝子検査結果でSNP情報をみる

ユーグレナの遺伝子検査結果に載っていたエビデンスをみる

リスクに関する説明

リスクについては,次のような説明がありました.

リスク値は日本人集団の平均リスクに対する個人の遺伝型リスク(相対リスク)で示されます.
リスク結果に数値が含まれていないものについては,日本人での頻度が最も高い遺伝型のタイプを「一般的」とし,それを基準とした相対リスクで示されています.

統計学や疫学を勉強したことがある人への説明ならコレで大丈夫かもしれないけど,一般の人に向けた説明としては不親切だと思いました.

「リスク」って世間一般では「危険」って意味になるんですけど,統計学や疫学では「危険」という意味ではありません!

統計学や疫学では,発生割合のことを「リスク」と呼びます.例えば,喫煙者における心筋梗塞の発生割合とかです.

また,表記には「オッズ比(リスク)」とあり,説明には「相対リスク」とありました.

この表記は残念ですね(笑).

「リスク」と「オッズ」ならまだ分かりますけど,「リスク」と「オッズ比」は別々で扱ったほうが良いと思います.

これは次の図で考えると分かりやすいです.

リスクとオッズおよび相対リスクとオッズ比の説明

リスク

リスクは発生割合のことです.

図中では,各群(遺伝子型〇群と遺伝子型△群)において,疾患ありの人の割合を疾患リスクと呼んでいます.

相対リスク

相対リスクはリスクの比です.

要因あり(図では遺伝子〇)の疾患リスク要因なし(図では遺伝子△)の疾患リスクで割ったものです.

疾患の相対リスクは,疾患にどれだけなりやすいか(何倍か)が分かります.

オッズ

競馬が好きな人には馴染みのある単語ですね(笑).

オッズとは倍率のことです.

ある事象について,それが起こらないと思われる回数( b または d )に対する起こると思われる回数( a または c )の比です.

図中では,各群(遺伝子型〇群と遺伝子型△群)において,疾患ありの人数疾患なしの人数で割っています.

ココでは疾患オッズと呼んでいます.

オッズ比

その名の通りオッズの比です.

疾患のオッズ比は,どれだけ疾患の影響要因となりうるかどうかが分かります.

相対リスクと違って「何倍」という表現はできませんので,95%信頼区間を算出します*.

オッズ比が1よりも大きく,オッズ比の95%信頼区間が1を跨がない場合は,疾患の影響要因と判断します.

*χ2検定フィッシャーの直接確率検定で有意差を検定する場合もあります.

残念だと思う理由

私が「残念」と書いた理由は,以下の3つです.

    • リスク,オッズ,相対リスク,オッズ比の説明が無い.
    • リスク比(オッズ比)とすべき所が,リスク(オッズ比)となっている.
    • オッズ比は「何倍」と解釈することはできないけど,表記は「倍」になっている.

非常に稀な疾患の場合は相対リスクとオッズ比が近似することが知られているので,リスク比(オッズ比)みたいな書き方なら良かったかもしれませんね.

でも,全てページでこれを適用するのは,やっぱり残念だと思いました.

疫学を勉強していない人には分からないし,勉強している人にも分からない可能性があります(笑).

ユーグレナの遺伝子解析サービスを利用してみる

体質

体質のページには,ダイエット・栄養・美容・体格・能力・性格などの項目がまとめられていました.

ユーグレナの遺伝子検査結果で体質トップを見る

ユーグレナの遺伝子検査結果の体質の項目をみる

試しに「運動習慣」の項目を見てみると,私と同じ遺伝子型を持つ人は生活に運動習慣を取り入れることが多いようです.

ユーグレナの遺伝子検査結果で運動習慣について見る

運動習慣についても,遺伝的な関与が解析されているんですね!面白い!

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解析結果のアップデート

ユーグレナの遺伝子解析サービスを選んだ理由に「1度サービスを利用すれば,研究が進んで新たな結果が分かった場合に,無料で新しい結果を確認できる」と書きました.

実際に解析結果のアップデートを経験したので,お知らせします.

登録したメールアドレスに以下のようなお知らせが届きました.

ユーグレナの遺伝子検査結果はアップデートがある

解析結果のアップデートを知らせてくれるのは,とても有難いですね!

遺伝子検査キットを利用してみた感想

検査結果は詳細で,自分の疾病リスクは何倍なのかを具体的に把握できました.

また,体質の傾向に関する情報や私がどの遺伝子型に属しているのかも理解でき,読んでいるだけでも面白い内容となっています.

解析結果のアップデートもあり,検査結果の内容は比較的充実していると感じました.

加えて,病名・体質に関する情報提供や遺伝子型の解説に関する資料なども「参考資料」「根拠とする文献」として参照されていました.

参照されている文献もオープンアクセスのものが多く,誰でも確認できるものでした.

でも,英語で執筆された文献ばかりなので語学の壁があります.

一方で,物足りない・不親切と感じることもありました.

疾病リスクの記載では,相対リスク・オッズ比・寄与リスク割合の3種類が出てくるのですが,これらの解説や違いの説明が提供されていないのは残念でした.

疫学を勉強した者でなければ,データを正確に読むことは難しいと感じました.

また「予防のためにあなたができること」に記載されているアドバイスは,一般的な事項が多く,私に特異的な情報(例えば,オススメのメニューとレシピなど)はありませんでした.

検査結果を受け取っただけでは,生活習慣の改善を実行することは難しそうです

加えて,私は男性なのですが女性特有の解析項目がありました.

これはエラーではなく「もし女性に生まれていれば,このような結果であった」という意味のようです.

ちょっと,分かりにくいですね(笑).

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遺伝子検査をオススメしない人

今回,私は好奇心から遺伝子検査を受けました.

将来への備えとかよりも,「面白そう」って感覚の方が勝ってました.

でも,そういう人ばかりではないと思います.

例えば,心配症な人は遺伝子検査を控えた方が良いでしょう.

なぜなら,遺伝子解析サービスでは,癌や大動脈瘤など命に関わる疾患の疾病リスクも算出されます

場合によっては,望ましくない解析結果が出てしまう場合もあるでしょう.

心配性な人は,そのような結果を知ることでと必要以上に恐怖を感じてしまうかもしれません.

これは心理的負担を過剰に抱えることになりますので,受けない方が良いでしょう.

でも,

ダイエットやアルコールなどの体質を遺伝子検査で知りたいな…

って人もいますよね!

このように受ける目的が決まっている人には,検査できる項目が特定の分野に限定されているキットをオススメします.

ユーグレナの遺伝子解析サービスは,特定の分野に限定した遺伝子検査も提供しています.

これらは解析項目数も少ないので,費用も抑えることができますよ!

まとめ

物足りない・不親切と感じることもありましたが,それでも遺伝子検査を受けて良かったと私は感じました.

自分の疾病リスクは何倍なのかを把握できましたし,自分の体質や祖先についても知ることができました

大動脈瘤に罹患しやすいなど望ましくない解析結果も多数ありましたが,職業柄,そういったデータとの向き合い方は訓練しているつもりなので問題ありません!

個人的には,皆さんも1度受けてみて欲しいと思います.

今後,機会があれば,他の遺伝子解析サービスも利用して,結果がどれくらい一致しているのかを確認してみたいです

最後に,本記事を読んで遺伝子検査を受けてみたいと思った方へ,遺伝子検査キットを選ぶ時の注意点をまとめます.

  • 個人情報やプライバシーの管理を徹底している遺伝子検査キットを選ぶ.
  • 信頼できる機関で解析を行っている遺伝子検査キットを選ぶ.
  • 専門家へ相談が可能な遺伝子検査キットを選ぶ.

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最後までお付き合いいただきありがとうございました.

次回もよろしくお願いいたします.

2021年4月10日 フール